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お風呂のリフォームをする場合、給湯器の交換は絶対ではありません。
給湯器の耐久年数が古い場合は一緒に交換した方がいいでしょうが、まだまだ使えるものを無理に交換する必要はありません。
このページの注目ポイント!
ここでは、給湯器をそのまま使ってもよい場合と、セットで交換した方がよい場合、また、エコキュートをおすすめする場合など様々なパターンを解説していきます。
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下記のような場合は、お風呂のリフォームと給湯器の交換を同時にした方がいいでしょう。
遅かれ早かれ取り替える事になるので、一緒に交換することをおすすめします。
また、お風呂は綺麗になったのに給湯器の浴室リモコンは古いままという状態になるので、そこだけは注意が必要です。
《浴室リモコン》
新しいお風呂に今まで使っていたものがあるのは気になるという方は、給湯器も一緒に交換して下さい。そんなに古い給湯器でなければ、浴室リモコンのみを新しいものに交換する事も可能です。
お風呂のリフォームをした後でも給湯器の交換工事は簡単に行えます。ただし、浴槽への配管だけはお風呂のリフォーム中に新しいものに変更した方が良いでしょう。
新しいお風呂に古い浴室リモコンが取り付く場合や、バランス釜などの風呂釜は取り替える必要があります。
給湯器とお風呂をセットで考えている方も多いと思いますが、給湯器とお風呂は全く別個のものです。ユニットバスにリフォームした後でも給湯器は新しく出来ますし、給湯器を新しくした後でもユニットバスへの工事に支障はありません。
給湯器もセットで工事をした方が、工事費が安くなるのは確かです。ですが、まだまだ使える給湯器を無理に替える必要はありません。
ただし、給湯器をセットで工事しなくても、給湯器の追い焚き配管だけは取り替えておいた方がいいでしょう。
交換をおすすめしたい追い炊き配管について
給湯器には家全体にお湯を供給する「給湯配管」と、浴槽にお湯を張る「追い焚き配管」があります。これはガス給湯器でもエコキュートでもこの構造は一緒ですが、湯はり機能がない給湯器にはこの配管はありません。
現在の追い焚き配管には、上図のハイブリッドホースやペアホースと呼ばれる2本セットのものが使われています。
簡単に言うと耐熱性のゴムホースのような物なのですが、お風呂をリフォームするとユニットバスの浴槽には、まず間違いなくこれが繋げられます。
追い焚き配管を取り換えた方がよい理由
耐久年数的に、ガス給湯器からユニットバスの浴槽まで全て新しい配管に取り替えるのが理想です。しかし、通常では現状の給湯器から伸びている追い焚き配管と、新たにユニットバスの浴槽に繋ぐ追い焚き配管を、下記のような継手を使って屋外で繋ぎ合わせることが多いです。
この場合、古い配管が老朽化して何らかの問題が起こった場合も、継ぎ目に不備があった場合も、屋外なので補修工事を行うことが出来ます。
しかし希にではありますが、現状の追焚き配管の長さに余裕がある場合に、新しい追い焚き配管を新設せず古いものをそのまま使いまわしたり、追い焚き配管の継ぎ目を浴槽下で作ったりするリフォーム業者が存在します。
浴槽下で配管が老朽化して問題が起こったり、継ぎ目に不備があったりした場合、ユニットバスを解体しないと問題の箇所を補修する事は出来ません。
問題が継ぎ目だったら、明らかにリフォーム会社のミスなので保証してもらえるでしょうが、老朽化の場合は保証されないでしょう。さらに、もしリフォーム会社が倒産してしまっていたらどうしようもありません。
配管の継ぎ目は極力ない方が好ましいです。追加料金にはなるでしょうが、追い焚き配管は全て新設した方が良いと言えるでしょう。
またハイブリッドホースの発売以前(1998年より前)は、追い焚き配管は上図のように銅管が使用されていました。このような場合は特に、追い焚き配管を新設した方が良いでしょう。
給湯配管にも同じことが言えますが、給湯配管は屋内を通って浴室に来ている場合が多く、お風呂のリフォームだけでは全てを新しくする事は出来ません。
これは家の状況によってまちまちなので、リフォーム業者からよく説明を聞いて、極力新しいものに変更し、後に補修工事がしやすい作りにしてもらう事が重要です。
追い焚き機能はないが湯はり機能だけはあるという給湯器は、追い焚き配管は2本ではなく1本の場合があります。
今後、追い焚き機能をつけたいと考えているならば、お風呂のリフォーム時に、追い焚き配管を2本に変更しておく必要があります。
ユニットバスの設置後に、追い焚き配管を増設する事は基本的に出来ませんので、この点は十分に注意して下さい。
お湯はり機能・追い焚き機能をつけたい場合
現在の給湯器に「湯はり機能」「追い焚き機能」がなく、それらの機能をつけたいのであれば、一緒に給湯器を取り替える必要があります。なぜなら、この機能はユニットバスの機能ではなく、給湯器が持つ機能だからです。
ユニットバス設置後に、追い焚き機能・湯はり機能を追加する事は基本的に出来ませんので、この場合はリフォームと一緒に給湯器を変える必要があります。
風呂釜タイプからユニットバスへのリフォームの場合
浴室内のバランス釜
屋外の風呂釜
また、上記のような浴室内に付いているバランス釜と、屋外に付いている風呂釜の場合、必ず一緒に交換しなければいけません。なぜなら、ユニットバスはこの二つのタイプには対応していないからです。
リフォーム業者はお風呂のリフォームと一緒に、給湯器の交換も勧めてくる事が多いですが、使えるものを無理に取り替える必要はありません。
ただし、リフォーム後に給湯器の機能を追加する場合は、制限が掛かる場合があるので、その点だけは必ず注意して下さい。
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6人以上のご家庭にはエコキュートはおすすめしません。
追い焚き機能を使わなくても、ご家庭の人数が6人以上の場合はエコキュートをおすすめしません。
これは、エコキュートの貯湯タンクの容量は370Lと460Lが一般的であり、460Lを使っていても6人以上のご家庭では湯切れの可能性が高いからです。エコキュートは貯湯タンクに貯めた80℃前後のお湯と水道水を混ぜて、40℃前後のお湯として使うので、夏場と冬場で使えるお湯の量は変わります。
地域によって異なりますが、一般的に貯湯タンクが460Lの場合、夏場にお湯として使える量は900Lほどになります。
しかし、冬場だとこれが750L程度にまで減ってしまうのです。
浴槽にお湯を張るには約180Lのお湯が必要です。シャワーは一人あたり80~100Lが一般的だと言われていますので、家族6人がお風呂に入ると750Lではギリギリの量であり、追い焚きはもちろん、キッチンや洗面でお湯を使うこともままなりません。
日中にお湯を使いながらお湯を作れば湯切れは防げますが、それではエコキュートの経済性が薄れてしまうので、湯切れの心配のないガス給湯器にしておいた方が無難です。
一人暮らしでもエコキュートはおすすめしない
1人暮らしの場合もエコキュートはおすすめしません。
もちろん湯切れの心配はありませんが、そもそも一人暮らしではお湯をさほど使わないので、ガス給湯器の方が経済的でしょう。エコキュートのランニングコストは安いですが、イニシャルコストはガス給湯器の倍以上します。
長い目で見ればイニシャルコストの差をランニングコストがカバーし、エコキュートの方がお得であると言えます。しかし、お湯の使う量が少ない一人暮らしであれば、ガス給湯器でもランニングコストはさほどかかりません。長い目でみてもエコキュートがお得になる事はないでしょう。
お風呂リフォームと一緒に給湯器を変える場合、工事代だけを見ればエコキュートの方がお得です。
お風呂のリフォームにガスの職人は必要ないからです。しかし、その差はあまり大きなものではありませんので、給湯器を選ぶ決定打にはなりません。
お風呂のリフォームをする時、ガス給湯器を取り替えないのであればガス管を触ることはありません。ガス給湯器も一緒に取り替えるのであれば、ガスの職人を新たに呼ぶことになるので、ガス給湯器の交換費が丸々リフォーム代に上乗せされます。
しかし、お風呂のリフォームに必要な電気と水道の職人は、エコキュートの工事に必要な職人と合致します。エコキュートの設置は、リフォームの片手間に出来るほど簡単なものではありませんので、設置費用はもちろんかかります。
ですが、お風呂リフォームと同じ職人が作業をするので、エコキュートだけを設置する時よりは安くなる事が多いです。
エネファームはお勧めしない
ガス給湯器でもエネファームはお勧めしません。エコ商品ではありますが、経済的ではないからです。エネファームはガスを使用する時に電気を作るもので、電気代を抑えられる商品です。しかし、そのイニシャルコスト(導入するのにかかる費用)は多大なものです。
給湯器のイニシャルコスト一覧
エネファームはエコキュートの倍以上、ガス給湯器の約7倍もの費用がかかります。
ガス給湯器との最小差額120万円を10年で埋めようと思うと、年間12万円のランニングコスト差が必要ですが、残念ながらエネファームにそこまでの力はありません。
お風呂リフォームと一緒に給湯器も入れ替える場合、追い焚き機能を頻繁に使うならガス給湯器をお勧めします。
エコキュートにも追い焚き機能はありますが、ガス給湯器に比べると非常に効率が悪いからです。
追い焚き機能をさほど使わない場合、ご家族が2~5人ならエコキュートの方が圧倒的に経済的です。それ以外の人数ならガス給湯器がいいでしょう。
ガス給湯器とエコキュートの追い焚き機能の違い
お風呂に関して言えば、エコキュートとガス給湯器の一番の違いは追い焚き機能です。お風呂リフォームと一緒に給湯器を交換する時、エコキュートかガス給湯器かで迷う方も多いですが、追い焚きを頻繁に使うかどうかで決めてもよいでしょう。
もちろんエコキュートにも追い焚き機能はありますが、ガス給湯器に比べるとその性能は劣ります。ガス給湯器は追い焚きをする時には、当然ですがガスの燃焼を利用します。
これに比べてエコキュートの追い焚きは、貯湯タンクに溜まったお湯の熱を利用しているため効率が悪いです。ガス給湯器は鍋に直接火をかけてお湯を沸かしているのに対して、エコキュートは湯煎でお湯を沸かしている感じです。
ガス給湯器追い焚きの仕組み
エコキュート追い焚きの仕組み
基本的にはエコキュートの方が経済的
この事が問題なのはランニングコストが掛かることと湯切れの可能性があることです。基本的にエコキュートはガス給湯器に比べて経済的です。
コンロもIHにしてオール電化にすれば、その効果はもっと大きくなりますが、追い焚きをすることによってランニングコストは大きく変わってしまいます。
エコキュートは夜間の安い電力を利用し、お湯を沸かして貯めておくという商品です。日中は夜間に貯めたお湯を使い、夜間にまた貯めるという事を繰り返します。そして、夜間電力を安く購入するには、それ専用の契約を電力会社と交わす必要があります。
その為にはエコキュートが必要で、それだけでもエコキュートは経済的であると言えます(近年ではエコキュートがなくても夜間電力が安くなる契約を交わせる電力会社もあります)。
しかし追い焚き機能は、その経済性を損なわせるものです。
夜間に貯めたお湯の温度は80℃前後で、お風呂やキッチンでお湯を使う時はこれに水を混ぜて40℃前後にして使います。追い焚き機能を使うと貯めたお湯の熱を非効率に使うことになり、お湯の量を減らします。
エコキュートの場合、追い焚きをするなら足し湯をした方がタンクのお湯の減りは少ないと言います。1日経った浴槽のぬるま湯をお湯に変えるなら、排水して新たに湯はりした方が経済的です。ガス給湯器の場合、追い焚きと給湯に使うガスの量は基本的に変わりません。
エコキュートで一番やっかいな湯切れ
タンクのお湯が減ると、夜間電力の時間になる前にエコキュートはお湯を作り始めます(電力会社にもよりますが夜間電力は23時以降の事が多いです)。
夜間電力は日中の電力と比べると70%オフくらいの値段で購入でき、エコキュートはこの安い夜間電力でお湯を作ることが大前提で経済的と言われていますので、日中にお湯を作るならガス給湯器の方がはるかに経済的です。
ですので、エコキュートは基本的にどれだけお湯が減っても日中にはお湯を作らない設定になっています。ここで問題になるのが湯切れです。ガス給湯器は水道水を瞬間的にお湯に変えますが、エコキュートは時間をかけて水をお湯に変えます。
タンクのお湯がなくなってからお湯を作り始めた場合、1時間は待たないとお湯を使うことはできないのです。
追い焚きを頻繁に使う場合、湯切れの心配があり、それを解消するにはランニングコストをかけなければならず、エコキュートの特徴である経済性を損なってしまいます。
ですので、お風呂リフォーム時に給湯器をエコキュートにしようかどうか迷っている人は、追い焚き機能を使うかどうかをひとつの判断基準にするとよいでしょう。
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